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オンナノコのためのダイビング。

花粉症とダイビング

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花粉症とダイビング

まもなく花粉症のシーズン到来

冬の終わり頃から花粉症のシーズンがやってきます。

花粉症と一括りに言っても、住んでいる地域や人、時期により様々な種類が存在します。

鼻がムズムズしたり、目が痒くなったり、くしゃみが止まらない…など。

鼻炎もそうですが、人によって出ている症状が異なるので、ダイビングができるかどうかの判断は症状によって変わります。

花粉症や鼻炎でも快適にダイビングができるよう、知っておきたいポイントをご紹介します。

 

花粉症とは

花粉症とは、花粉を原因物質とするアレルギーの総称です。

主な症状は、鼻水、鼻詰まり、目や皮膚のかゆみ、咳やのどの違和感などがあります。

鼻はアレルギー性鼻炎、目はアレルギー性結膜炎、皮膚は接触性皮膚炎、気道はアトピー咳嗽などと診断されることが多いでしょう。

時期と花粉の種類は、

2〜4月はスギ花粉

4〜5月はヒノキ花粉

6〜9月はイネ科花粉

8〜10月はブタクサやヨモギなどのキク科花粉

が主流となっています。

鼻炎や花粉症がダイビングしづらいと言われる理由は?

花粉症になると粘膜が腫れてしまうので、鼓膜までの通り道がつまったりふさがることで耳管などから正常に空気を送ることが難しくなります。

これによりダイビングに必要なスキルである「耳抜き」ができなくなってしまいます。

エレベーターに乗った時や飛行機に乗った時に、耳が聞こえにくくなったりする現象がありますよね。

ダイビングでも潜水する時に水圧の関係で同様のことが起きます。

「耳抜き」はその現象を解消するためのスキルです。

ですが、花粉症の症状が重度でも、海中での耳抜きに必ず影響がでるという事ではありません。

花粉がない海中の方が快適に耳抜きができるという方もいらっしゃいます。

 

耳抜きができないとどうなるの?

耳抜きができないと、潜水性中耳炎や鼓膜の損傷の可能性が高くなります。

潜水性中耳炎や鼓膜を損傷してしまうと、水中でめまいや吐き気を起こしたり、耳が痛くて浮上するのが難しくなったりします。

三半規管が機能しなくなってしまうと水平感覚がわからなくなり、水面がどちらか判断できなくなってしまうこともあります。

水面がどちらか判断できなくなるのは大変危険な状況と言えるでしょう。

アレルギーの薬は使用しても大丈夫?

市販薬のアレルギー性鼻炎薬は、ダイビング時の使用禁止成分が入っていることが多いです。

無理やり使用すると、眠気を感じやすくなったり、判断力が鈍ってしまうこともあります。

耳鼻科で相談し、処方してもらったお薬を使用するのが良いでしょう。

鼻炎の症状は判断がとても難しいので、専門医に一度相談することが大事です。

薬との相性を知るためにも、ダイビングをする1ヶ月前には診察を受け、薬を飲み始め、薬の副作用についてもしっかりと把握しておきましょう。

 

他にもアレルギー症状を抑える点鼻薬があります。

ですが、点鼻薬を使用してのダイビングは禁止されています。

点鼻薬は鼻の粘膜の腫れを抑えてくれる効果がありますが、持続時間は長くありません。

潜水時には問題なくとも、浮上の際に効果が切れてしまう可能性があります。

そうなるとリバースブロックになりやすく、耳に激痛が起きて動けなくなってしまう例もあります。

その為、ダイビング時に点鼻薬を使用することはおすすめできません。

日常の予防が大事

花粉症や鼻炎の方でも、医師の許可があればダイビングをすることに問題はありません。

けれど、粘膜が晴れた状態でダイビングするのはリスクがあります。

安全にダイビングを楽しむためにも、日頃からの予防が必要になります。

抗アレルギー剤の多くは効果が出るのに1〜2週間ほどかかります。

ですので、症状が出た時にそれを治すために薬を飲むのではなく、症状が出にくいように、症状が出ても軽くてすむように、事前に内服を始めるのも予防方法の1つです。

自分に合う予防法は人それぞれですので、あらかじめ担当医に相談しておきましょう。

 

花粉症や鼻炎の方が水中でどうなるのかわからない場合は、プールやお風呂で練習してみるのも良いですよ。